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利害対立のある物事の決め方(後編)

こちらはこの記事の続きになります!


前回の記事では以下の二点について説明していきました。

①本質的な要求を発見する

=お互いが本当に求めていることを発見します。

②統合的目標を設定する

全員が最大限に満足できるアイデアが出てくる問いを作り、参加者の欲求が叶う目標を立てます

 

今回はこの続きのアプローチについて説明していきます。

 



  利害対立のある合意形成のやり方(続き)


①②の後のアプローチとしては以下の二点でした。

 

③代替案を拡大する

④満足度最大の案を採る

 

では、ざっくりと見ていきましょう!

 



 ③代替案を拡大する

 
②で作った統合的目標を成し遂げるためのアイデア出しをします。
 
前回の記事で、ケイとリカの争いでは「ケイのマック優待券を無駄にせずに、リカのストレスを発散するにはどうしたらいいか」という論点を設定しました。
 
そしてこの論点について議論して、両者の満足度が高いアイデアを出していけばよいのです。
 
そのために普通にブレーンストーミングをしてもよいのですが、利害が対立しているときに役立つアプローチ方法が4つあります。
 
ア)保留=対立の解消を避ける
イ)分配=勝ち負けの形で対立を解消する
ウ)交換=お互いに満足する解消法を考える
エ)創造=対立の火種をなくすアイデアを考える
 

それでは一つずつ見ていきましょう。
 
 
ア)保留
 
対立を解消させず、先送りにします。
 
このアプローチを使うときは以下の状況のときです。
・状況変化が期待できるとき
・対立が大したことないとき
・参加者を冷静にさせたいとき
 
情報を収集するために、時間を空けてから取り組んだほうがいい問題もあります。その場合は戦略的に保留にしておくのもありです。
 
例)

F=ファシリテーター役

F「ちょっと優待券もお得な使い方もあるかもしれないし、ストレスもボーリングよりいい発散方法があるかもしれない。だからマックとボーリングに行くのはまた今度にしない?」(質問で保留を促す)

ケイ「いや、明日までが優待券の期限だから今行こう!」

リカ「私もかなりイラついてるから早く!!」

 
今回は当人たちにとって問題がでかいので、保留にするのは良くはありません。次のアプローチに移りましょう。
 
 
イ)分配
 
勝ち負けの形で対立を解消します。どちらかが意見を通せて、もう一方が泣き寝入りするイメージになります。
 
このアプローチを使うときは以下の状況のときです。
・時間が足らず、すぐに対立の処理が必要なとき
・参加者の合意達成意欲が少ないとき
・交換、創造のアイデアが出ないとき
 
もちろん、意見を通せなかった人は不満が残るので対立が根本的に解決されたわけではないです。その場合、その人の不満が違う場面、違う形で出てくることもあります。
 
例)

ケイ「時間がない!ボーリングはいつでも行けるんだし、今回はマックに早くいこうよ」

リカ「えー」

ケイ「早く!早く!早く!」

リカ「…わかったよ」

F「リカ、他に言いたいことあれば言っていいんだよ」

リカ「いや、今回はいいよ(その代わりマックで一番高いの奢らせてやけ食いしてやる)」(不満が残ったまま)

 
不満はいつ、どんな形ででるかわからないので恐いです。勝ち負けを作らないで全員がハッピーになることを目指すアプローチが次の二つになります。
 
 
 
ウ)交換
 対立合意形成 後編 
互いに満足する解消策を考えます。
具体的には参加者の複数の要求を引き出し、優先順位が低いものと高いものをそれぞれ交換し合うというものです。
 
このアプローチを使うときは以下の状況のときです。
・時間がたくさんあるとき
・参加者の合意形成に対する熱意が高い場合
・問題が複雑なとき
 
今回は話し合う時間があるとして例を挙げます。

F「ケイ、マックを食べたいわけではないなら優待券をリカに条件付きであげるというのはどうだろう?」

ケイ「え、条件次第ではいいけど」

F「リカはマックの優待券ほしい?ほしいならケイが喜ぶけど、リカがいらないもの何か、持ってない?」(リカの優先順位の低い要求を引き出す)

リカ「明日には使うから別に構わないけど…。あ、前に野球の観戦チケットを親からもらったよ。彼氏と行けとか言われてたけど、もう使わないし」

ケイ「お、そっちの方がほしいわ!」(交換の成立)

リカ「じゃあこれでボーリングでも良いね!」

 
 
 
エ)創造

対立のとらえ方を変えて、対立の要因自体をなくそうとするやり方
です。
 
このアプローチを使うときは交換の状況のときと同じです。
・時間がたくさんあるとき
・参加者の合意形成に対する熱意が高い場合
・問題が複雑なとき
 
参加者の本質的な欲求を解消しますが、実現には努力が要されるのでかなり難しいアプローチになります。アイデアが閃くことも鍵です。
 
このアプローチをする場合はファシリは「本当の目的は何か」を促す必要があります。
 

F「ケイは本当は何したいんだっけ?」(目的を促す)

ケイ「マックの優待券を無駄にしたくない」

F「つまり、優待券(500円分)の価値を無駄にしたくないわけか。リカは?」

リカ「ストレス解消」

ケイ「それってもっと良い彼氏とかできれば、元カレのことを思い出しもしなくなるんじゃない?イケメンの友人紹介しようか?」

リカ「え、まじで!?今度マック以上のものを何か奢るからさ、今すぐその友達を呼びだしてよ!!

ケイ「それなら別にいいけど、今すぐは相手次第かな(笑)」

 
マクドナルドの優待券を無駄にしないことも、ストレスの発散も今回のアイデアでは行いません。ケイはマック以上のものを奢られ、リカは元カレによるストレスのことも忘れてハッピーになるからです。
 
 
 

 ④満足度最大の案を採る

 
分配、交換、創造で様々なアイデアが出てきた中から一番良いと思うアイデアを選びます。
 

ここからは判断基準を設ける合意形成を使っても問題ありません。

 

全員が100点満点のアイデアを選ぶには時間がかかります。「このアイデアなら次に進んでもいいかな」と思えるもので合意形成していきましょう。
 
 
 

 まとめ

 
①②の後のアプローチとしては以下の二点でした。
③代替案を拡大する
④満足度最大の案を採る

 
③に関してはブレストをしてもよいのですが、利害が対立しているときに役立つアプローチ方法が4つありました。
 
ア)保留=対立の解消を避ける
イ)分配=勝ち負けの形で対立を解消する
ウ)交換=お互いに満足する解消法を考える
エ)創造=対立の火種をなくすアイデアを考える
 

この方法で利害対立を乗り越えていきましょう!
 
 
 

 今回参考にした本

 
今回紹介した以外にも、他にも2パターンの合意形成のやり方が書かれています。


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